最近、ある方から「103万円の壁」って何?と質問されました。
もちろん、新聞やテレビで話題になっているので、ある程度のことは理解されているようですが、もっとわかりやすく教えてほしいと依頼されました。
そこで、高校生にもわかるようにということで、、、、
日本では、働いてもらえる給料に対して税金がかかるようになっていますが、103万円以下の収入なら税金を払わなくてもよい仕組みになっています。もし収入が103万円を超えると、その超えた分に対して所得税がかかり始めます。
たとえば、1年間でアルバイト代が100万円だったら税金はかかりません。でも、110万円だったら、その110万円のうち103万円を超えた7万円に税金がかかります。
また、103万円を超えると、親の扶養家族としての扱いが変わることもあるので、親の税金や手当にも影響が出ることがあります。だから、高校生がアルバイトをする場合でも、「103万円を超えないように気をつけよう」と言われることがあるんです。
これがいわゆる「103万円の壁」のいわれです。
具体的には、次のように計算されます。
給与収入(103万円) − 給与所得控除(55万円) = 課税対象の所得(48万円)
課税対象の所得 − 基礎控除(48万円) = 0円(所得税が発生しない)
このため、収入が103万円までならば、給与所得控除と基礎控除を差し引いた後の課税対象額が0円になり、所得税がかからないという仕組みです。
これで何とかご理解いただけたようです。
今後の税制改正の議論にも注目していきたいと思います。